アメリカ時代の過去記事

2013年6月23のブログ「Relentless」

後で読み返した時に、必ず意味があると思うので書き残すことに。

“夢”ではないが、目指すと決めた場所に辿り着く、最後の一歩が届かなかった。
いや、届いていたが足場が崩れた、と表現した方がしっくりくる。

その現実に直面した瞬間、時間は止まることなく続いているのに、その一瞬前まで存在していた希望やら期待やらが消え去った事によって、それまでとは切り離された違う世界に身を置いている気分になった。

しばらくして襲ってきた頭痛。一日経って朝起きてもそれは残っていた。

そんな中、意味があるとしか思えないタイミングで届いた、ニューヨーク時代のボスからのメール。温かな感謝の気持ちがネガティブな感情を包み、前を向く。

そして、自分の恩師の1人、Tim Groverが書いた一冊の本「Relentless」。

この本を数ヶ月前から読んでいたことが、大きな助けとなる。

彼の声、目に宿る力、そして纏う雰囲気を直接知っている事で、本を通して彼から直接語りかけられているようだった。

Remember who you are, and how you got this far. Listen to your gut. What is it telling you? The Cleaner strategies for a different outcome.

(自分が誰なのか、どうやってここまで来たのかを思いだせ。直感に耳を傾けろ。何と言っている?「Cleaner」は異なる結果への戦略を立てる。)

-Tim Grover「Relentless」

Got it.

そこから、手を差し伸べてくれる恩師達や友人の力を借り、落ちかけた土俵に喰らいつく。

客観的に考えて、現時点では一般的な定義での勝ち目はそうない。ただ、自分が定義した「負け」を認めないかぎり、これは勝ちに繋がる一歩。自分を肯定する為ではない事実。

“負けではなく、勝ちの途中”

大好きな作品に出てくる言葉を思い出す。

そして、Timの表現を借りるならば、自分の”Dark Side”に火が灯るのを久しぶりに感じた。自分しか知らない、一番深い所から自分を突き動かす原動力。

アメリカに来て8年、周囲のサポートや、運にも助けられ、描いたシナリオを実現し続けてきたことによって忘れかけていた、この、決して美しくないが何よりも強力な力。このタイミングで再び火がついたことにも、きっと意味がある。

A cleaner can’t ever accept that it’s over. But he does recognize when it’s time to change direction. It’s not weak to recognize when it’s time to shift directions. It’s weak to refuse to consider other options and fail at everything because you could not adapt to anything.

「Cleaner」は終わりを受け入れない。が、方向転換をすべき時を認識する。それは弱さではない。弱さとは、順応する事ができず、他の選択肢を考慮に入れる事を拒否して全てに失敗する事だ。

-Tim Grover「Relentless」

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最後に。

謙信を寝かしつける際に、今回の出来事をぼやいた。すると、謙信は小さな身体を使って自分を抱きしめ、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と耳元でささやいてくれた。これには泣かされそうになった。

もう一つ。
頭痛は、お茶を飲んだら一瞬で消え去りました。ショックによるものではなくて、カフェイン切れによるものでした。そこまで繊細じゃありません。

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