‐2018年10月7日‐
2005年に日本にバスケのプロリーグ「bjリーグ」が発足した時、僕はアメリカ生活一年目を過ごしていました。あれから13年間、僕は僕なりに多くの壁を乗り越えて経験を積み、2018年に帰国しました。昨日、多くの人達の尽力によって同じ期間成長を続け、Bリーグへと姿を変えて歴史を刻み続ける日本のプロバスケを体験する事ができました。
いざアリーナへ
滋賀レイクスターズさんに招待して頂いた開幕戦@うかるちゃんアリーナ。最初の驚きは、満車のサイン続きのアリーナ周辺の駐車エリア。時間には余裕をもっていましたが、少しの焦りを感じ、それを嬉しくも思いました。アリーナ方向へと歩く、一目でファンと分かる人達の姿に焦りを煽られながらも、これまた嬉しく思う自分がいました。
少し離れた所に車を停めて、さてアリーナはどっちだと考えたのもつかの間、ファンの流れについて行けば問題ありませんでした。小さな小道を使って最短距離でアリーナへ向かうファン達から、このチームの歴史を感じました。
会場へ着くと、ファンの人達でごった返す建物中のチケットエリア。この列に並んでいる時のワクワク感は、すんなり入ってしまえては感じる事ができないものです。
会場の演出
僕がアメリカで見てきた建物よりは小さく、大型スクリーンやスタッツボードなど、ハードの部分でこれからのものは確かにあります。しかし、それを十分に補っていたのは、会場の一体感です。開幕戦にも関わらず、統率が取れた応援に、チームとファンの人達が積み上げてきた歴史を強く感じました。その歴史と、2500人強の観客というサイズを活かした、日本ならでは、もしくはレイクスターズならではの演出が光っていました。数年連続でNBAファイナルを生観戦している(贅沢)息子達が大いに楽しみ興奮していた事が、何よりの証拠ではないでしょうか。演出の主役を務めるダンサーの方達がファンとの距離を大切にしている事も伝わってきました。
試合
個人技で魅せるという部分ではアメリカのそれに適わないのは事実です。それでも、外国人同士のインサイドのぶつかり合いや、日本人ガード・フォワード同士の素早い攻防は見応えがありました。試合を通してホームの滋賀が追いかける展開でしたが、一時20点開いてしまったゲームを2回のランで2ゴール差まで詰めるなど、「流れ」というバスケの醍醐味も味わう事ができました。コートに出ている全員が常に頑張る姿は、アメリカのバスケとは違う魅力があります。
試合直後にロッカールームに引き上げず、ファンの人達に挨拶をしコミュニケーションをとる選手達から、このリーグが大切にしている事を感じ取る事ができました。
試合後
試合後は、アリーナ内のチームショップへ。グッズ等にあまり興味の無い僕ですが、会場に着いてから試合が終わるまでの体験が足を動かしました。息子達も同じだったようで、さっそく見つけたお気に入りの選手の名前と番号が入ったキーホルダーをねだられました。チームショップから外を眺めた時に僕の目を引いたのは、アリーナの外のゴールの無い広場で1オン1をする観戦後の子供達。13年前にプロリーグ発足に動いた人達が夢見た光景の一つだったのでは、と思い胸が熱くなりました。
さいごに
会場演出、ファンとの距離、全員が一生懸命にプレーするスタイル、といった日本ならではのバスケ文化を大いに楽しむ事ができました。選手の個人技術や会場のハード面などが成熟することによる日本バスケの成長がとても楽しみです。
また、観に行きます。