セミナー報告

セミナー報告: Athletic Training in Professional Basketball: Concepts and Techniques 8-11/12 in Taiwan

台湾で開かれたTaiwan Athletic Trainers Society(TATS)主催のワークショップにて、“Athletic Training in Professional Basketball: Concepts and Technique”と題し、講師として2日間仕事をしてきました。レクチャーが中心の一日目には約100人、実技が中心の2日目には定員となる45人(65人のキャンセル待ちだったとの事)のAT、S&Cコーチ、大学教授、医者といった専門家たちが参加してくれたワークショップは、TATSの入念な準備とサポートと、とても有能な台湾人ATCによる通訳・アシスタントのおかげで、次の開催を期待される形で幕を下ろす事ができました。

土台となるMSUでの4年間

積極的に出てくる質問に答えながらタイムマネジメントをして講義を進め、時間内に予定していた内容を過不足なくカバーできたのは、ミシガンステイトで4年間クラスを教え、教授たちを相手にプレゼンを繰り返した経験があってこそ。目指している場所に本当に向かっているのだろうか、と自問自答を重ねたあの日々に、今、がっしりと支えてもらっています。また、実技の部分でもMSUで学んだ徒手療法を現場での経験と重ねてアレンジしたものをメインに構成したこともあり、あの4年間がもたらしてくれたものの大きさを再確認したワークショップでもありました。
新天地がミシガンと長きに渡り姉妹提携を結んでいる土地であることは、偶然ではありません。

一つのコンセプトの紹介、以上の意味を込めて

自分が大きな影響を受けているPRIの基本コンセプトとテクニックも、PRI本部と確認をとって紹介しました。料金が内容に必ずしも伴わない内外からのセミナーが乱立してしまっていると危惧する台湾の同業者の声を耳にしていた事もあり、深さと濃さに疑う余地のないこのコンセプトを、プロモーションではなく、もっと大きな意味を込めて、実際に身体に起こる変化を感じ、目で見てもらいながら伝えました。

得られた確信

投げかけられる質問の中には、なかなか癖のあるカーブがかかったものや、異なるコンセプト間で一見矛盾している所を的確に突いたものなど、答え甲斐のあるものも多々ありました。通訳を介して質問を受けながら頭に浮かんだ要点を、返事と同時進行で紡いで言葉にしていく作業は、ライブならではの緊張感があり、それを楽しんでいる自分に、今後もセミナー・講師業を事業の柱の一つとしてやっていく確信を持つことができました。

賞味期限と新しい価値

参加者の多くは、僕のNBAでの経験に関心を持っての参加だったと理解しています。その上で僕が掲げていた目標の一つは、今回の内容を評価されて次回に繋げる事でした。過去の経歴には賞味期限があります。それがどれだけの期間かは、分かりません。だからこそ自分で賞味期限を決めて、新しい現在進行形の価値を作り続けていく事。それが自分で仕事をする、という事だと思っています。今回のワークショップは、その大きな一歩でした。